当院では様々な手術を行っています。どんな手術でも無事に成功するよう細心の注意を払い、飼主さまの不安を少しでも和らげられるように努めています。ここでは手術当日の様子をご紹介します。なお、安全な手術のために手術前日から以下の注意事項をお守りください
◆手術前日と当日の食事制限ついて
1)手術の前日午後8時以降はごはん、おやつ、ガムなどの食べ物を与えないでください。
2)お水は手術の当日午前7時以降は与えないでください
なお、1)2)の食事および飲水制限ができなかった場合は、麻酔に危険を伴うことがありますので、必ず事前にご連絡下さい。
◆ご来院と退院について
1)手術の当日は9時迄にご来院下さい。また、ご来院の際は、いつも食べているフード、首輪、リードをご持参下さい。
2)手術によって退院日は異なります。退院については手術の当日にお話しします。
◆手術の仮予約について
手術を仮予約された場合、仮予約した日を含めて3日以内に再度ご連絡いただき正式に手術を予約して下さい。仮予約の後、ご連絡がない場合は手術がキャンセルとなりますのでご注意ください。
これまでの手術実績はこちら
安全な手術のために
① 安心の術前検査
体調が悪かったり、病気にかかっていると、麻酔や手術のリスクが高まることがあります。
術前に血液検査とレントゲン検査、必要に応じてエコー検査などを追加して健康状態をチェックしています。
② 痛みを少なく
動物たちにとって手術後の痛みはとても辛いことです。また、その姿をそばで見ている飼主さまにとっても辛いこと。手術に伴う痛みを軽減するために、手術前、手術中、手術後に適切な鎮痛剤を使用しています。
③ 術後の回復を早める
出血が多い、乱暴な手技、長時間の手術は術後の回復を遅らせます。術者は、出血を速やかに止め、丁寧な手技で、可能な限り手術が短時間に終わるよう心掛けています。
手術当日の流れ
手術を受ける動物たちが入院した後、どのように手術が行われているかをご紹介します。避妊・去勢手術についても同じように進めています。
1. 手術の説明
手術の方法、退院日、退院後の予定などについて説明します。手術に同意いただければ、動物たちをお預かりし、飼主さまには帰宅していただきます。
2. 術前検査
手術前の健康状態をチェックします。手術が安全にできるかどうかを判断し、麻酔や手術の方法を選びます。検査は、身体検査、血液検査、胸部レントゲン検査を中心に、年齢、既往歴、手術法などに応じて、必要な検査を行います。
3. 術前の治療
お預かりした後、点滴のための静脈内留置針を設置し、点滴、抗生剤、鎮痛剤の投与など手術までに必要な治療がされています。
4. 麻酔
年齢、健康状態、手術の種類により、適切な鎮静剤、鎮痛剤、麻酔薬を選びます。手術中は気管挿管と吸入麻酔を行います。生体モニタで呼吸や心臓の状態をチェックし、暖かいマットで体を包み体温が下がらないようにしています。
5. 手術中
手術中の事故防止のため、正しい麻酔管理と丁寧な手術を心掛けています。もし、異常が発生したときは、麻酔濃度の変更、心機能や呼吸機能を安定させるための治療を行います。
6. 手術後
手術が終わり麻酔から覚めると、入院室で状態を安定させます。早く体力が戻り、食事をおいしく食べてくれるように、鎮痛剤、点滴などで術後の回復を早める治療を行います。
退院後
退院後は服やエリザベスカラーなどを使って、手術したところを傷つけないようにします。手術によっては術後の検診をしたり、抜糸が必要なときもあります。万一、体調が悪いときは必ず当院までご連絡するようにお願いしています。
手術実績
生殖器
- 避妊・去勢手術
- 鼠径部および腹腔内睾丸摘出(陰睾)
- 帝王切開
- 蓄膿子宮・卵巣摘出(子宮蓄膿症の手術)
- 陰嚢切除
整形外科
- 大腿骨頭切除
- 断脚術
- 断指術
- 断尾術
消化器
- 肝臓部分切除
- 胆嚢摘出(胆嚢粘液嚢腫)
- 胃切開胃内異物摘出
- 胃部分切除
- 胃造瘻チューブ設置
- 腸管切開腸内異物摘出
- 腸管切除吻合術
- 結腸部分切除
眼科
- 眼瞼腫瘤摘出(マイボーム腺腫など)
- 眼瞼形成
- 眼球摘出術
- 瞬膜脱出整復(チェリーアイ整復)
- 角膜格子状切開
- 眼瞼縫合
- 結膜フラップ術
泌尿器
- 腎臓摘出術
- 陰嚢前尿道切開
- 会陰尿道瘻形成術
- 膀胱結石摘出
- 膀胱部分切除
- 前立腺大網被嚢術
耳科
- 垂直耳道切除
- 腹側鼓室胞切開術
- 全耳道切除および鼓室胞切開術
- 耳血腫切開縫合
- 耳介切除術
- 耳道内腫瘤摘出
腫瘍
- 片側乳腺腫瘍摘出
- 皮膚肥満細胞腫摘出
- 皮膚腫瘍摘出(各種の皮膚腫瘤)
- 脾臓腫瘍摘出
- 肝臓腫瘍摘出
- 肛門周囲腺癌摘出
- 肛門嚢アポクリン腺癌摘出
- 精巣腫瘍摘出
- 卵巣腫瘍摘出
その他
- 横隔膜ヘルニア整復
- 会陰ヘルニア整復
- 鼠径ヘルニア整復
- 臍ヘルニア整復
- 胸腔ドレーン設置(膿胸)
- リンパ節摘出
- 試験的開腹
- 各種皮弁法
- 皮膚移植(全層メッシュグラフト)
など
きたのさと動物病院 併設/札幌どうぶつ皮膚科・耳科センター
- 〒003-0825北海道札幌市白石区菊水元町5条1丁目11-19
- 011-873-7883