わんちゃんの予防医療
言葉を話せない動物たちにとって、病気の予防は大切です。
ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防など予防医療は健康維持の第一歩です。
わんちゃんの年間予防スケジュール

フィラリア予防
フィラリア症は、蚊から感染する寄生虫の病気です。
フィラリアは20~30cmにもなる大きな寄生虫で、心臓や肺動脈に寄生して重大な心臓病を起こします。
正しく予防することで、ほぼ100%の予防効果があります。
予防薬には錠剤(飲み薬)、チュアブル、注射があります。
札幌における予防期間

フィラリア症の予防のポイント
- 蚊が吸血活動を開始した翌月から予防を開始する
- 蚊がいなくなった翌月に最後の投薬をする
- 注射の予防薬ならいつでも年1回の投与で予防できます。
フィラリア予防と一緒にフィラリア健診をおすすめしています!
当院でフィラリア予防をされた方全員にフィラリア健診の特典付きです。
通常の健康診断料金の30-50%OFF!
健診時間は15分もあれば終了します。
内容は十分にご納得いただけるものですので、1年に1回の健診としてぜひご利用ください。
私たちの健康を守りたいという気持ちからできた健診で絶対にお得です!
年に1回の注射で予防

ワクチンのように1年に1度の注射だけでフィラリア症を予防できます。毎月のフィラリア予防薬を飲ませ忘れる、薬を飲んでくれないというワンちゃんにおすすめです。
※成長期のワンちゃんは、飲み薬を与えてください。
錠剤の飲み薬で予防

月に1度の飲み薬でフィラリア予防ができます。錠剤のお薬で、最もリーズナブルなお薬です。
チュアブルの飲み薬で予防

月に1度の飲み薬でフィラリア予防ができます。国産牛肉を使用、おいしく食べてもらえて、ユニークな形の親しみやすいお薬です。
ノミ・マダニ予防

毎年、春先にマダニに咬まれた動物たちを診察する機会が必ずあります。特に、草むらの散歩、森林、公園、ドッグランなどで寄生する機会が多いようです。
札幌のダニの寄生は、3~6月、秋と2つの時期に寄生のピークを迎えます。フィラリア予防より少し早めに始める必要があります。また札幌ではノミは少ないですが、ノミがいるのは事実です。ノミはかゆみや皮膚病の原因となりますので、マダニと一緒に予防してあげるとよいでしょう。
飲み薬

月に1度の飲み薬でノミ・マダニ予防ができます。
味付けされているので、飲みやすいお薬です。
スポットタイプ

月に1度、背中にぬるお薬です。
狂犬病予防接種
狂犬病は人をはじめ、すべての哺乳類に感染します。発症すると治療法がなく、致死率がほぼ100%の恐ろしい病気です。主に狂犬病にかかった動物に咬まれた時、唾液中のウイルスから感染します。
現在、日本国内では狂犬病の発生はありませんが、一部の国、地域を除く世界中に発生しています。
日本では、検疫で海外からの侵入を防いでいますが、もし国内に狂犬病にかかった動物が侵入したときに備えて狂犬病予防接種を行っています。狂犬病予防接種がされなくなると、ワンちゃんから人へ感染する危険性が高まります。
狂犬病予防接種は、ワンちゃんを守るだけではなく、国内に狂犬病が蔓延するのを阻止し致死率100%という脅威から国民を守るために法律で義務付けられています。
※この内容は2019年4月時点のものです
- 生後3か月を過ぎたワンちゃんは、飼い始めた日から30日以内に接種してください
- 毎年1回、4月から6月の間に接種してください
当院では、札幌市で飼っているワンちゃんに必要な狂犬病予防手続き(予防接種、注射済票と鑑札の交付)を札幌市指定の料金で代行しています。
混合ワクチン

ウイルス感染症の中には、治療が難しく死亡率が高い伝染病もあります。
レプトスピラ症はワンちゃんだけではなく、人にもうつる病気です。
このような伝染病の予防には、ワクチン接種が有効です。
当院では6種と8種の混合ワクチンを行っています。
それぞれ以下の感染症に対応しています。
当院では、北海道にいる野生動物のレプトスピラ抗体の調査結果から8種混合ワクチンを推奨しています。
混合ワクチンの料金はこちらから
6種混合ワクチン
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
8種混合ワクチン
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 犬レプトスピラ感染症カニコーラ
- 犬レプトスピラ感染症イクテロヘモラジー
子犬のワクチン接種
生まれたばかりの子犬は母犬から免疫(移行抗体)を譲り受けます。この免疫が残っている間はウイルスなどに感染しません。でも、この免疫はワクチンの効果を妨げます。
そのため、子犬のワクチン接種は、母犬ゆずりの免疫がなくなるころを想定して接種時期が決められています。
当院では、生後間もなく母犬の初乳を十分に飲んだ子犬には、以下のように推奨しています。
- 1回目:生後2ヶ月齢
- 2回目:生後3ヶ月齢
- 3回目:生後4ヶ月齢
成犬のワクチン接種
毎年、年1回の接種を推奨しています。
子犬の頃にワクチン接種をしていないワンちゃん、数年間接種していないワンちゃんには、ワクチンの効果を十分に発揮するために、3-4週間ごとに2回の接種が必要です。
おなかの寄生虫
おなかの虫は目に見えず、また症状が出にくいため、感染に気付かないことがあります。
感染したペットの糞便と一緒に寄生虫の卵が排出され、飼主さまの知らない間に、飼育環境が寄生虫に汚染されることがあります。




エキノコックス症

エキノコックス(多包条虫)と呼ばれる寄生虫による感染症です。
ワンちゃんは下痢など軽度の症状で済むことがほとんどです。
問題は、感染後約1か月でワンちゃんの糞便の中にエキノコックスの虫卵が排せつされ、この虫卵を何かのきっかけで人が摂取すると、人がエキノコックス症にかかることです。
エキノコックス症は人獣共通感染症(ズーノーシスとも呼ぶ)の1つです。エキノコックス症は月に1回の飲み薬で予防ができます。
※犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫、瓜実条虫などおなかの寄生虫と一緒に駆除できます。
きたのさと動物病院 併設/札幌どうぶつ皮膚科・耳科センター
- 〒003-0825北海道札幌市白石区菊水元町5条1丁目11-19
- 011-873-7883