健康診断は大事!~尿検査~
2024.3.10
こんにちは!獣医師の工藤です。
最近の天気は暖かくなったり、雪が降ったり、なんだか落ち着かないですね。
皆様、体調お変わりないでしょうか。
私は2月末から風邪をひきまして、だらだらと鼻炎が続いています(汗)
さて、今年も春の健康診断の時期が近づいてきました。
その中でも今回は尿検査の重要性について少しお話しようかと思います。
今年の健康診断は受けられるか決めていますか?
「うちの子まだ若いし大丈夫」「体調もいいし、元気もいっぱいだから大丈夫」と思っていませんか?
健康診断は病気の早期発見が一番の目的ですので、高齢の子はもちろんのこと、若くて元気いっぱいの子たちもぜひ受けていただきたいものです。
特に若い子に多いのがおしっこの問題です。
尿検査では
・尿の濃さ
・血尿の有無
・膀胱炎
・腫瘍(尿路)
・結晶の有無
などたくさんの情報を得ることができます。
元気いっぱい 食欲いっぱいの子たちも尿検査をしてみると初期の腎機能低下が疑われたり、膀胱結石の疑いが見つかったり、思わぬ血尿が見つかったりと病気が見つかることもあります。
元気だから、体調が良いからと検査を受けないでいると治療が遅れたり、大変な問題になってくることもあるかもしれません。
これは先日膀胱結石の手術を受けた子から摘出した膀胱結石です。
大きなものが尿道に詰まり、おしっこが出なくなったため、体調が悪くなったことで見つかりました。
この白く丸く映っているのが膀胱結石です。
結石があると尿道を詰まらせる恐れがあるだけでなく、膀胱炎や膀胱の出血を引きおこす原因にもなります。
尿を顕微鏡で見たところです。長方形に見えるのが結石の成分である結晶です。
尿検査でこのように結晶を見つけることができればすぐにエコー検査をして膀胱や腎臓に結石がないか確認します。
結石がなければ結晶が出ないように工夫をすることで膀胱結石が悪化することを早期に予防できます。
この尿は濃いでしょうか、薄いでしょうか。実は薄い尿です。
こんな風に毎日お掃除しているおしっこも取ってみて初めて色が薄いことに気づく場合もありますよ。
尿検査で何か異常がみられたらエコー検査やそのほか必要な検査もご提案させていただきます。
もちろん他の血液検査やレントゲンの検査もとても大切な検査ですので是非、春の健康診断を受けてみてくださいね!
きたのさと動物病院 併設/札幌どうぶつ皮膚科・耳科センター
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