病院は苦手..でもおやつがあれば少し頑張れるかも?
2021.11.11
こんにちは!!獣医師の今地です。
先日、院内勉強会でわんちゃん、ねこちゃんの診察中に使えるハズバンダリートレーニングについて学びました。
ハズバンダリートレーニングとは動物個体の福祉の向上や維持のために行うトレーニングです。
動物園のライオンやクマなどの大きな動物が笛などの合図でエサをもらいながら採血されている映像を見たことはないでしょうか。
以前はライオンやクマなどの大きな動物は人に危害を加える可能性があるため麻酔で眠らせて検査をする必要がありました。
しかし、ハズバンダリートレーニングを行うと、麻酔を使用することなく、人にも動物にも優しい検査が実施できるようになります。
普段、診察中のわんちゃん、ねこちゃんの様子を見ていると、慣れない場所で慣れない人に囲まれて緊張している子がとても多いです。
そのような環境で採血やレントゲンなどの検査を行うと、病院=嫌なことをされる怖い場所と覚えてしまい、嫌な思い出だけが残ってしまいます。
また、病院に来るとかえってストレスをかけてしまってかわいそうだと感じる飼い主様もいらっしゃると思います。
しかし、苦手な診察中におやつをもらうことができれば嫌な思い出が少しだけ和らぐのではないでしょうか。
実際、当院に来られている患者さんで、おやつなしでは検査できない子が、おやつをもらいながらなら嫌がることなく検査させてくれることがあります。
写真は診察台の上でおやつを食べながら身体検査をしているねこちゃんの様子です。
このようなペースト状のおやつを使い、なめているうちに検査しました。
このねこちゃんはおやつを少しずつ食べながらエコー検査をしたり、
採血をしたりすることができました。
別のねこちゃんです。
採血しようと横に寝かせたところ、初めはかなり嫌がっていましたが、最終的にはおやつを食べながら採血することができました。
今回はねこちゃんの写真ばかりになってしまいましたが、このように、わんちゃんもねこちゃんも診察の際におやつを持ってきていただいて構いません。
爪切りや肛門腺しぼり、トリミングなどの際にもおやつを持参していただけると、処置中や処置後にスタッフの手から与えることで、
スタッフと仲良くなり、病院でのお手入れが大好きな子になれます。食べなれた大好きなおやつならより安心できると思います。
※絶食が必要な血液検査やエコー検査もあるため、検査前に与えていいかどうかは獣医師にご確認ください。
また、当院では病院が苦手なわんちゃん、ねこちゃんに向けておやつ外来も実施しています。
お散歩やお出かけの途中に病院によっていただき、飼い主様やスタッフの手からおやつをもらって帰るというものです。
待合室に入ることが難しい子は風除室や玄関前で行っても大丈夫です。
少しずつ病院に慣れていきましょう!
わんちゃん、ねこちゃんにとって、少しでも病院が嫌な場所ではなく、おいしいおやつをもらえる良い場所だと思ってもらえたら嬉しいです。
きたのさと動物病院 併設/札幌どうぶつ皮膚科・耳科センター
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