心肺蘇生の実習を院内で実施しました!
2021.10.10
こんばんは!獣医師の平島です。本日のブログでは院内で実施した心肺蘇生について学んだことを書いていこうと思います。
①心肺停止の診断
気道、呼吸、循環、心電図、意識
以上の5つを早期診断として評価していきますが、より早急に評価できるのが呼吸と意識です。この2つを15秒以内に評価し助けを呼びながら心肺蘇生に取り掛かっていきます。
②胸部圧迫!気管挿管!そして留置!
まずは胸部圧迫が最優先です。下図のように体格に圧迫する位置が変わってきます。(画像のメモ書は無視してください)
1枚目は中〜大型犬と平坦な胸の犬(フレンチブルドッグなど)、2枚目は小型犬とネコの圧迫部位です。
この部位を胸の深さの約1/3〜1/2の深さまで押し、胸全体が元に戻るように圧迫を解除します。これを2分間100〜120回/分のペースで実施していきます。この間絶対に手を休めてはいけません。リズムは色々ありますがこの2つ個人的に覚えやすかったです!
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また胸部圧迫はただ胸を押さえてればいいわけではありません。下図のように肘を曲げず、動物に垂直になるように圧迫します。
この間他のスタッフが気管挿管、留置、心電図モニター及び投薬準備などを行っていきます。
③心電図確認と投薬
心像マッサージ後、心電図を確認し波形によって対応が変わってきます。
心静止、PEAの場合、エピネフリン(心像を動かす作用+血管収縮作用)及びアトロピン(心拍数増加)を投与し再度心像マッサージを開始します。
VF、VTの場合除細動器を使用し(除細動器がない場合は前胸部殴打)再度心像マッサージを開始します。
以上が今回院内で実習して学んだことです。とにかく心肺蘇生はチームワークとスピードが重視です。今後定期的に実習をしていき迅速かつ適切な対応が出来るように精進していきます。
きたのさと動物病院 併設/札幌どうぶつ皮膚科・耳科センター
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